今回はダービーマッチ特集!
第1回はイギリスのトップリーグで最も歴史のあるマージーサイドダービーについて紹介していきます。
Merseyside derby
ダービー名:マージーサイドダービー
対象チーム:エヴァートン、リヴァプール
マージーサイドダービーとはイングランドのリヴァプール市に本拠地を置く2チーム、リヴァプールとエヴァートンによるローカルダービーのこと。イギリスのトップリーグで最も長く続いているダービーとも言われており、1962-63シーズンから続いています。
リヴァプールは世界的に有名なバンド、「ザ・ビートルズ」のメンバー全員の出身地であることでも有名な地域ですね。
なお、プレミアリーグ発足以来は最もレッドカードが多く提示されているカードとなっており、強いライバル意識が持たれていると言えるでしょう。近年では両クラブ間の直接的な移籍はほとんど行われていないようです。
なお、トランメア・ローヴァーズも同じマージーサイドに属するクラブですが、トップリーグ経験がなく、直接対決もほとんど開催されないため、あまりライバル意識は強くないようです。
両クラブの歴史
もともと、リヴァプールはエヴァートンから分裂してできたチームです。
エヴァートンは教会発祥のチームであり、禁酒を重んじる宗派でした。着実に名声を高めたエヴァートンは本拠地をアンフィールドへ移します。
その当時、アンフィールドの地主であり、エヴァートンの役員でもあったジョン・ホールディングはビール鋳造所のオーナーでもありました。そのため、アンフィールドの賃上げ交渉に加え、試合でビールの販売を行うことを要求したとされていますが、エヴァートンの役員会はこれを却下。ホールディングの個人的な利益につながるとし、拒否したのではないかと言われています。
その後、エヴァートンはホールディングを役員から除名し、グディンソン・パークへ拠点を移しました。それに対し、ホールディングはアンフィールドで新たなクラブ・「リヴァプールFC」を立ち上げます。
これが、両クラブの歴史です。
(この辺の歴史についてはエバートンジャパンさんのツイートがすごくわかりやすいです!)
#毎日エバートン物語 第3回
昔々…
「アンフィールド」を本拠地とする、
禁酒派の教会発祥のエバートン🔵というチームがありました。アンフィールド持ち主
「賃料2.5倍」
「我が社の🍺売る」エバートン🔵
「ダメ」持ち主
「じゃあ出てけ!」
「自分でチーム作るか」・・・リバプール誕生! pic.twitter.com/ER0Wp4TykX
— エバートンジャパン🇯🇵Everton Japan🏴 (@Everton_Japan) March 19, 2020
別名:フレンドリーダービー
ダービーとしては珍しく両チームのサポーターが隣り合わせで応援することもあり、「The Friendley Derby」と言われるフレンドリーなダービーと言われていました。その理由は主に2つあります。
1.距離が近い
特徴的なのは2チームの本拠地であるアンフィールドとグディソン・パークの近さです。
写真からも分かるように、スタジアムの間に1つ大きな公園があるのみ。徒歩で簡単に行ける距離にダービーを戦う2チームのスタジアムがあるというのも、このマージーサイドダービーの特徴と言えるでしょう。
2.ヒルズボロの悲劇後の関係
・ヒルズボロの悲劇
1989年4月15日のFAカップ準決勝にて、サウスヨークシャー州のヒルズボロ・スタジアムで起きたイギリススポーツ史上最悪と言われる事件。立ち見席に入場者が集中し、リヴァプールサポーターを中心とする96人の死者と766人の負傷者を出してしまった。2021年現在においても、英国のスポーツ史上最高の死者数を出した災害となっている。
現在でも4月15日には追悼が行われているヒルズボロの悲劇ですが、事件後にエヴァートンの本拠地であるグディンソン・パークには以下のような記念碑が建てられました。
IMAGES: A plaque has been unveiled at Goodison in memory of the 96 fans who lost their lives at Hillsborough. pic.twitter.com/2QeEt5yivg
— Everton (@Everton) February 7, 2015
この記念碑は、事件を風化させないようにしているライバル・リヴァプールに対してのリスペクトを込めたものとも言えるでしょう。
また、ヒルズボロの悲劇直後にゴシップ記事で有名なTHE SUNが「リヴァプールサポーターが酔っ払って手に負えなかった」という記事を真実として売り出したことに、マージーサイドのサポーターたちは怒りをあらわにしたというのは現地では有名な話らしいです。そのときに、リヴァプールのサポーターだけでなく、同じマージーサイド州に属するエヴァートンのサポーターもSUNのボイコットに加わったことも友好的なキッカケになったのではと言われています。
(THE SUNの記事についてはこちら)
[https://www.theguardian.com/media/2004/jul/07/pressandpublishing.football1]
豆知識
1.ライバル側のサポーターだった選手
スティーブ・マクマナマンやロビー・ファウラー、ジェイミー・キャラガー、イアン・ラッシュといったレジェンドクラスの選手たちをはじめ、近年ではアダム・ララーナなどがエヴァトニアンであった言われています。逆に、エヴァートン側もセオ・ウォルコットをはじめ、アシュリー・ウィリアムズやマイク・ニューウェルといった選手たちはリヴァプーディアンだったようです。
2.歴代最高得点者
すべてのコンペティションを通してはイアン・ラッシュが20得点で最も多いスコアラーだそう。プレミアリーグに限ると、スティーブン・ジェラードの9得点が過去最高のようです。
3.最多入場者数
1948年9月18日、グディソンパークで78,599人を記録。マージーサイドダービーにおいて最多の入場者数だそうです。
(ソースはwikipedia)
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